8月11日に採取した建物北面の庇裏にある吹付アスベストについて、「試料の採取時にスプレーにて全面に飛散防止対策処理を行っています。」と堺市は発表しました。

問題は、分析のために試料採取した後に、採取箇所のみではなく、全面に飛散防止剤を吹付けたことが封じ込め工事に該当し、その場合には、作業の届出や隔離養生・負圧除塵機の設置が必要となります。当然、そのような措置は行われていませんでした。

大阪府地業指導課は「もしうちの所管だった場合、基本的には封じ込め作業になります。良かれと思ってやったのだと思うが・・・」として大気汚染防止法の届け出義務や作業基準の違反の解釈を示しました。

環境省大気汚染課は「もし本当なら封じ込め作業じゃないですか」と驚きを見せており、労働安全衛生法・石綿障害予防規則の違反にも該当します。

発注者に確認したところ、「何の対策もなしに試料採取することは避けたかった」とし、少し広めにスプレーするように頼んだといいます。

9月3日に堺市から改めて連絡があり、「全面に処理していると書く方が、採取箇所が三か所あるので広く固めている、安定させている形の方がいいのかなとこちらで勝手に判断してしまった」と釈明した。しかし、実際に採取事業者にヒアリングしたところ、「飛散防止剤を吹付けた範囲は握りこぶし大くらい」と回答しました。

つまりは、堺市による、適切に対応しているということを強調したいがあまりの虚偽報告を企てたのではないかとみられます。実際に全面に吹付けたとしても良かれと思っての対応だった可能性がありますが、良かれと思っても、封じ込め工事をしていたのであれば不適正作業と判断されてしまいます。

堺市では2016年6月にも石綿使用の煙突を届出や対策なしに解体させたとして、大阪府警に書類送検されています。その後も煙突内の石綿残存の指摘を市が報告書から削除させたうえで、実際に残存が確認されて問題となりました。

再発防止の対応が足らないことや職員の異動の結果から、自治体のアスベストに対する知識や管理がずさんになっています。

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