北九州市立総合体育館で点検作業などに従事し、肺がんを発症して死亡した男性の遺族が、市と勤務先のビルメンテナンス会社にアスベスト対策を怠ったことが原因の損害賠償を求めた訴訟で市と会社に計2580万円の支払いを命じた福岡高裁判決が12日確定した。市は既に上告断念を発表しており、会社側も上告期限の11日までに上告しなかった。

 判決によると、男性は1990年から体育館で設備管理や点検などに従事していた。2005年に肺がんの手術を受けた後、退職し、2013年に死亡した。体育館の建材には複数個所で石綿が使われていた。

 判決は、体育館は男性が働き始めた時点で安全性を欠いており、通常予想される作業過程で粉塵を吸ったのは施設の設置・管理側の責任と認定した。

 会社側は、「早期解決のため上告しないこととした」としている。

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